精油の飲用についての私見

宇都宮市で女性の健康をナビゲートする鍼灸マッサージ治療院 まんまる堂です。
生理不順 ・ 生理痛 ・ 不妊 ・ 妊活 ・ 妊娠期 ・ 産後 ・ 更年期以降をサポートします。

アロマテラピー

先日、FBの治療院ページで
「精油の安全性を考える vol.1〜精油の原液塗布・飲用は本当に危険?」という講座の情報をシェアしました。

こういう仕事で作っているFBページではどのくらいの数の方がその書き込みを読んでくださっているかがわかります。
このシェアは普段の書き込みよりもかなり多くの方が興味をもってくださったようで、閲覧数がいつもよりかなり多かったのです。

 

治療院のマッサージに精油を使っているせいもあると思いますが、
これまで「精油の飲用や直接塗布」についての質問を患者様からいただくことがかなりありました。

まんまる堂がアロマに関する基本的な知識を学んだのは、以前宇都宮に住んでいらしたイギリスでITECというイギリスの文部省・労働省が認定する国際ライセンス機関を取得された方から。

資格名で言うと、「英国N.C認定 アロマテラピスト」という資格を取り、その後もう少し勉強をしたくて、「AEAJアロマ検定1級」までは取得しました。

とはいえ、これらの学びは精油に関しては精油の禁忌やプロフィールを学ぶ程度でした。
その成分や成分がどんなものなのか、どのように身体に作用していくかの細かい機序まではしっかり理解できていないこともあり、個人的には人に何かを発信するにはもう少し勉強が必要かなと感じていたので、あまりアロマのことを発信することがありませんでしたし、今もそう思っています。
(とはいえ、人体に不利益を及ぼさない使い方程度は理解していると思っているからこそ治療院で使っていますが。)

 

だからこそ、あまり今回の話題に関しても公に触れることはなかったのですが、シェア後のご質問も多かったので、良い悪いとか正しい正しくないではなく、まんまる堂がどういうスタンスでいるか、どういう情報に触れたかなど「個人的な」考えを書いてみたいと思います。

 

そもそもの学び

そもそも最初に学んだアロマテラピーが英国式。
ですので、もちろん飲用はNG。
直接塗布もごく限られた精油以外はNGと学びました。

人間、最初に学んだ知識というのは何かを考えるときのベースになってしまうので、体験的、というよりはまずは頭のほうから
「精油はそういう使い方(飲用・直接塗布)をするものではない」というのが当初からありました。

 

「フランスでは医師が飲用などの処方箋を出し、薬局でアロマを出す」みたいな話も情報も目にしていたので、最初に学んだ英国式の知識はそれはそれとして、「飲むこともできるのかも?」ということも常に頭にありました。

 

とはいえ。
そういう精油の販売が今ほど盛んじゃなかった頃に、友人宅で「はい、お水、レモンの精油入れてあるのよ」と出されたときは

「う・・・まじか?なんで精油なの?入れてくれるなら、普通にレモンそのものでいいんだけど」

と思ったものでした。(・・・そこはいまもそう思いますけどね(笑))

ベースに刻まれた知識って覆すのにはかなりのパワーというか納得がいくための理論が必要なんですよね(^o^;)

 

お風呂でぴりぴり・・・

そして、けして自分で飲用や直接塗布することはないけれど、「飲用とかどうなんだろう?」という可能性をなんとなく探っている頃に自分なりの答えが出るできごとがありました。

それは久しぶりにリラックスするかなぁとお風呂に精油を入れて入浴しようとしたときのこと。

そもそもは精油はお湯に溶けないので乳化させるためにキャリアオイルに溶かして入れたり、乳化剤に溶かすしてから入れるのが正しい使い方なんですが・・・手違いでオレンジの精油をぼたぼたと5滴くらいと湯船に落としてしまいました。

 

「教科書的にはアウトだけど、お湯を入れ替えるのもねぇ。
200リットルのお湯に5滴だし、ま、だいじょうぶでしょ~」

と思って、そのまま入浴。
10分もお湯に浸かっていると、なんとなぁく、肌がピリピリ・・・。

 

気のせいか・・・と思ってそのまましばらく湯船で本を読んでいたら、

「ん????あれ??あれれ? イタタタ・・」

肌がぴりぴりぴりぴり・・・・

知識ではNGなのは知っていましたが、実際に肌に影響が出るような体験は初めて。

 

「この量のお湯に数滴でこんな事が起きるんだ・・・」ということに、すごく驚きました。

その頃にはすでに鍼灸とマッサージの国家資格を取得するための学校で西洋医学についてもかなり学んでいましたので、それだけ刺激があるものを1~2リットル、もしくはコップ数杯程度の量の水に数滴入れて消化管に流し込むことへの違和感・・・

「胃はPH1くらいの酸性度の消化液でも耐えられるように保護する粘液が出ているので大丈夫かもしれないとしても
 他の消化管に影響はどうなの?」

「1回くらいでは直ちに影響はでなくても、回数を重ねていくことで消化管の損傷は起きないんだろうか?」

 

そう思うと、ちょっと飲む気にはならなくなりました。

これは個人的な体験かつ本能的、直感的な感覚なので、今後、学者の先生がいくら「だいじょうぶ」と言ったとしても飲むことはないのでは?と思います。

なので、患者様から質問をいただくとこの体験と消化管に関する疑問をお話をして、自分では飲むことはないし、そのへんがはっきりするまでは「あえて飲む必要はないのではと思う」という考えをお伝えしてきました。

 

メリットとデメリット

これから書くことは、まんまる堂が精油だけではなく、薬に関しても同じように考えていることです。

上のようにまんまる堂は体験的に精油を飲むことはありませんが、精油自体は非常にパワフルな力を持つものと考えています。
なので、飲用することで何らかの効果を身体にもたらす可能性も否定はしていません。
(むしろ「効果」という話だけでいえば、ものにもよりますが、きっと「効果はある」と考えています)

でも、その「効果(メリット)」と  消化管など身体に及ぼす「かも」しれない「悪影響(デメリット)」を比べて、

メリット>デメリット

であることが明らかでなければ、使うことはありません。

メリットがデメリットを凌駕するものであれば、ケースによっては使う価値が有るのではないかと思います。

精油の飲用は、一般的な生理学の知識があれば精油の知識がなくても肝臓に負荷がかかることはわかると思います。
それが高濃度だったり、頻回であったり、ちいさなお子さんである場合、どんどんデメリットが大きくなると思われます。

なので、効果がどのくらいなのか、デメリットがどのくらいなのか、それらがはっきりしなければ、少なくとも患者様にそれをお勧めするのは難しいと考えています。

漢方は副作用がないと考えている方がいます。
でも、ないわけではありません。

アロマもそうです。

医療系の国家資格の勉強をした際に、最初に口を酸っぱくして語られたのは「禁忌」です。
「患者さまに悪影響を与える可能性のあること」、つまりやっていはいけない事から学びました。
「効果」を出す以上に、「悪影響」を与えないことを優先して学ぶのです。

 

メディカルという言葉

まんまる堂は最近良く見かける「メディカル」という言葉があまり好きではありません。
※ もちろん、きちんとした医療系国家資格取得者の方がその資格の範疇で使う場合は除きます。

はっきり書くのであれば「素人」がメディカル、メディカルと謳って何かをしているのに危惧を感じています。

コトバンクからの引用ですが、

大辞林 第三版の解説

メディカル【medical】

「医療の」「医学の」「医療用の」などの意。複合語として用いられる。 「 --ソーシャル-ワーカー」

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

とあるように、気軽に英語(和製英語?)でメディカルと使いますが、日本語に直すと「医療」「医学」「医療用」となり、普通に考えてその知識がない人が扱える範疇じゃないと思います。

一応、鍼灸・マッサージの国家資格も医療系の資格ですが、「医療」という言葉を語るのは躊躇されるような教育をされています。
この言葉が使えるのは「医師」であり、その許可を得ているモノのみという教育を受けたからだと思います。

メディカルレベル、とか、メディカルグレードとかいう言葉を見かけます。
それはどこからが「メディカル」でどこからが「そうじゃない」のか。
明確な基準があるのでしょうか?

 

自己責任

精油の飲用などに関する質問をくださる患者様からよくお聞きするのは、

「◯◯(という症状)にこういうふうに精油を使うとすごく良くなりますよ」という説明を受け、
「でも、それは自己責任でやってくださいね」

と言われるんだ、という話。

「自己責任」って便利な言葉です。
情報を伝える側にとってはある意味「責任逃れ」ができる言葉です。

とはいえ、実はまんまる堂も使うこともあります。

でも、その自己責任云々の前に必ず「自己責任」でなにかする判断しなくちゃいけない理由。
つまり「デメリット」について、知りうる限りの説明をするようにしています。

その上で
メリット>デメリット
になるかどうかを患者様が判断してください、と言うときに使うことがあります。

でも、本当「自己責任で」というのははあまり使いたくはないですけど。

メリットばかり説明してデメリットの話をほとんどしないで、「自己責任」を言うケースはデメリットをわかっていて言わないか、デメリットのことを理解していない、つまり不勉強なのでは?と思います。

 

フランスの話

「フランスでは医師が治療にアロマを処方するのよ」

まんまる堂はこれを聞いたときは、フランスでは日常的にそういう事が行われているのかと思い込みました。

すぐに疑問も持たずにそう思った背景には、大学時代お世話になった教授の娘さんがフランスに住んでいて体調を崩したときに「タラソテラピー」を治療として健康保険のような制度で無料で受けられるんだって、という話を聞いていたというのがあります。(もう30年近く前の話です)

そういう自然療法を取り入れている国なんだと思っていたからです。

とはいえ、「医師が処方」=メディカル  であるのであれば、「医療的な知識」が必要という思考にならないとね、と思います。
そうでなければ、素人が薬を処方するのと一緒では?!と思うのです。

そんな中、今年の年初にフランスでアロマを学んできた方が、フランスでのアロマの現状をお話されるという講座に参加しました。

そこで語られたのは、フランスで医師がアロマを処方するのはそれほど一般的ではない、ということ。
フランスの医師の教育課程では、ほとんどアロマについて学ぶ時間が持たれていないということでした。

あれれ?です。

 

そんなこんなで

結論だけ言えば、まんまる堂自身は精油を飲用することはありません

いろいろ書きましたが個人的な体験であり、意見だと思って読んでいただけると嬉しいです。
(はっきりとしっかりとしたデータを持って否定するほどの知識もまだ持っていないので)

個人としては
「お風呂で200リットルのお湯に5滴のエッセンシャルオイルで肌がピリピリ」だけで、飲まない理由には十分でした。

ただ、個人の責任で飲用されている方のことをどうこう言うつもりもありません

まんまる堂自身に関しても、将来的にもっとしっかり勉強をして、
メリット>デメリット
がはっきりした場合には、カプセルなどを使った飲用の可能性まで否定できません(やるかもしれない(^o^;))。

でも現時点で飲用に関しての意見を求めれられた場合は、上に書いたようのことをお伝えして、
「現時点での自分の知識からは、あえてはお勧めはしないかな」とお話しています。

この辺は興味が有って飲用をしたいと考えている方には

  • 医師や薬剤師などで精油メーカーなどと関わっていない方のお話を聞きにいく
  • ご自身で精油の成分、そしてそれが人体にどのような機序で影響を及ぼすのかを学ぶこと

をオススメしています(^^)

今現在、治療院としてのスタンスも「あえて飲用は勧めない」ですが、
今後出てくるいろいろな情報を偏見なく受け入れられるようアンテナは張っておきたいと思っています。

 

これから開催するまんまる堂主催イベント

まんまる堂の人生や生活を書けてくれたものをご紹介しています。

【宇都宮 まんまる堂にて】
Rue de Ryu フィッティング会 (8月24日(金)・ 25日(土))

【大田原 薬膳サロン なつめ様 にて】
Rue de Ryu フィッティング会(8月26日(日)・ 27日(月))

【ララカフェ様 にて】
本橋ひろえ先生のナチュラルクリーニング講座(9月13日(木))

 

ご予約 ・ お問い合わせは こちら

まんまる堂鍼灸治療院

家 栃木県宇都宮市若草5-2-15

携帯 TEL: 080-3710-4695 

施術中は電話にでることができません。

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ラブレターMAIL: mail@manmarudo.com

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